イノベーションへの期待

 

私たちの日々は、多くの「イノベーションの成果」によって現在があります。

技術革新や新しい考え方などによって、これまでの常識を覆すような新しい商品や環境が生まれ、私たちの生活をも変えてしまう大きな変化です。

その変化は、これまでとても長い時間をかけて行われてきました。

産業革命と呼べるほどの大きな変化は100年単位でしたが、コンピューターや通信産業の発達がめざましい近年では、その変化の時間が短くなりつつあります。

そうした中で、イノベーションに対する3つの要素「時間の長さ」「変化の大きさ」「変化の質」の捉え方が変わりつつあります。

私たちが期待するイノベーションは、どんなものなのでしょうか。

ビジネスにおけるイノベーションは、企業においては事業存続のための最も重要なキーワードとなっています。そして、変化する社会と共にどのようなイノベーションを生み出していくのかは、私たちの社会や未来をも大きく影響をもたらすのです。

 

イノベーションとは、発明ではなく概念

 

イノベーションは、発明とイコールではありません。

もちろん新しい技術の発明もその中に含まれることはあるでしょうが、発明がイノベーションではありません。

イノベーションとは、概念の再構築によって生まれ変わるコトやモノであり、その実態はすべていま存在しているモノやコトの組み合わせです。
すべてのモノやコトには、誕生の瞬間がありますが、その誕生のストーリーが原動力となり、成長をするのです。
見た目が同じモノやコトであっても、誕生のストーリーが異なれば、その未来の行き先も異なるのです。

しかし、途中で改良や改善を加えるなどして成長してきたコトやモノも、いずれはそのサイクルを終えます。
その前に、新しい概念によって生まれ変わらせる、その概念の再構築によって生み出されるコトやモノが、より大きな変化(インパクト)をもって生み出されることが、イノベーションなのです。

イノベーションはゼロイチ(0から1を生む)と言いますが、生まれ変わるという意味では合っています。
しかし、発明ではありませんので、本当にゼロということではないのです。

1を0にしてから1を生み出す、捉え方をリセットしてから、社会を変えるほどのインパクトを期待できるような新しい概念で再構築する

それがイノベーションなのです。

 

イノベーションは、感性からしか生まれない

 

概念というのは理屈で生み出すことができません。

物事の捉え方なので、その数は無限です。

その無限という数の中から、社会を変えるほどのインパクトという曖昧な指標を想像しながら、概念として再構築していくプロセスは、感性に頼るしかありません。

感性とは、感覚の性質、つまり感じる軸のことです。

イノベーションを生み出すということは、社会を変えるほどのインパクトというゴールを据えながら、何でどのように生み出すのかということを、感覚の基準軸(感性)で概念として再構築していく作業です。

社会の感性、時代の感性、仲間の感性など、様々な変化幅とスピードの様々な感性情報を、自らの感性で受け止め構築していく必要があるため、自身の感性が磨かれていなければイノベーションのスピードについてくことさえできません。